手湿疹で処方される薬について
手湿疹といっても、手が少々カサカサしている程度であれば、
市販されているハンドクリームなどを
タップリ塗って保湿に気をつけるようにしているとひどくなりませんし、
自然に治っていきます。
ですが、水泡ができたり、
痛みやかゆみを伴うような症状が出たときには、
手湿疹の症状が悪化していると考えられるので、
なるべく早く皮膚科専門医を受診し、
有効な薬を処方してもらうことが必要です。
手湿疹で皮膚科専門医を受診した場合、処方される薬は、
その人の体質や症状などによって様々な薬があります。
状態が悪い場合は、ステロイド系の外用薬が処方されることもあります。
ひとくちにステロイド系外用薬と言っても、
ステロイドの中でも弱い効き目のもの、強い効き目のものがあり、
比較的症状が軽い患者さんには、弱いステロイド薬が処方され、
症状が重くなると、強いステロイド薬が処方されるなどします。
ステロイドの区分は、5段階あり、
効き目が最も弱いタイプのものをウィーク、
効き目が中間程度のものをミディアム、
効き目が強いものをストロング、
さらに効き目が強いものをベリーストロング、
最高に効き目が強いものをストロンゲストと呼んでいます。
そして、区分されているステロイド薬にもさまざまな種類の薬剤がありますが、
手湿疹になってしまったからといって、
いつも必ずすぐにステロイド系外用薬が処方されるということではありません。
ステロイド系外用薬は副作用が怖いからといって、
自己判断で市販されている塗り薬を購入し使っている場合も多いのですが、
薬が合わなかったりすると、かえって症状が悪化してしまうこともあります。
手湿疹で、強いかゆみや痛みがある場合は、
皮膚科で処方される薬を使って、なるべく早く症状を抑えることが必要です。
そして、皮膚科で処方されたステロイド剤は、
いつまでも使い続けてよいというものではありません。
症状が緩和してきたら、その旨を医師に伝えると、
効き目の弱いステロイド剤へ、
或いは非ステロイド剤へと薬を変えていくことができます。
そうすることで、ステロイド剤の副作用も最小限におさえることができます。
もし、今までに、アトピーやアレルギーなどでステロイド剤を使用したことがあり、
副作用が出たことがあるというような場合は、あらかじめ皮膚科の医師に伝えておく事も必要です。