手湿疹の水泡を破るべきか破らないべきか
水泡型の手湿疹で、多くの方が悩むのが
「水泡は破った方がいいの?」
「水泡は破らない方がいいの?」
ということです。
水泡の中の液体は、皮膚が異物を追い出そうとして反応したリンパ液。
ですから、その液が他の皮膚に付着して水泡がうつるということはありません。
問題は破ってしまったあとに、そこから感染症を起こしてしまうこと。
その方が、余計に症状を悪化させてしまいます。
ですから、痒みがあってもかかずに、水泡は破らないようにしましょう。
溜まっていたリンパ液も、次第に皮膚に吸収されて水泡はしぼんでいきます。
そしてカサブタになって剥がれ落ちますので、しばらくは我慢が必要です。
もしもかいて破れてしまったら・・・
抗生剤入りのステロイド軟膏を使用しましょう。
使用する前には、病院もしくは薬局で相談してくださいね。
抗生剤入りのステロイド軟膏で市販されているものは
フルコートF
ドルマイコーチ軟膏
テラ・コートリル軟膏a
ベトネベートN軟膏
などです。
薬剤師さんに相談してから使用してください。
ステロイド軟こうの違い
手湿疹でよく処方されるのがステロイド軟こうですが、
配合されているステロイドの強さ以外にも違いがあります。
市販されているものは大きく分けて3つ。
- ステロイドの成分だけ配合されているもの
- ステロイドの成分だけでなく、化膿止めの成分(抗生剤)が配合されているもの
- ステロイドの成分に痒み止めの成分が配合されているもの
上記に記載した
- フルコートF
- ドルマイコーチ軟膏
- テラ・コートリル軟膏a
- ベトネベートN軟膏
は、2番目の化膿止めの成分が配合されているものです。
痒くてつらい手湿疹向けに開発された「メディクイック軟膏」は、
1番目のステロイドに痒み止めの成分を配合したタイプのお薬になります。
- ロコイダン軟膏
- リビメックスコーワ軟膏
- セロナ軟膏
- ロバックHi
などは、ステロイド剤のみのシンプルなお薬です。
手湿疹でステロイドを使用する場合には、その症状に応じて使い分けをしましょう。
特に痒みも無く、ただれていない⇒ステロイドだけ配合されているタイプ
ただれてはいないが、痒みがある⇒痒み止めの配合されたタイプ
水泡が破れた後など、じゅくじゅくしてただれている⇒抗生物質とステロイドが両方入っているタイプ
かゆみだけが強い場合は、ステロイドが配合されていない痒み止め
新ウナコーワクール
オイラックスソフト(※イラックスAやオイラックスPZクリーム、オイラックスデキサはステロイド配合)
などで痒みを抑え、かかないようにしましょう。